こんにちは!ロサンゼルスで移民弁護士をやっているArthur Kawaharaです。
今回はアメリカに商用や観光で滞在する方法としてElectronic System for Travel Authorization ("ESTA")と商用・観光ビザ(B-1/B-2ビザ)についてお話をしたいと思います。
この記事は次のような方におすすめ!
- 旅行でアメリカに行くには何が必要?🤔
- ESTAって何?🤔
- 長期(90日以上)の場合はどうしたらいい?🤔
1. ESTA (ビザ免除プログラムのための制度)
ESTAは観光ビザと勘違いしやすいですが、実はESTAはビザではありません。ESTAはビザ免除プログラム(90日)でアメリカへの入国のための審査制度です。したがって、ESTAでは非移民ビザに無い、いろいろな制限があります。例えば、
- 基本的に滞在期間の延長申請はできない。
- 学生ビザや就労ビザへ変更する場合は、一度日本へ帰る必要がある。
- 強制送還の対象になってしまった場合、弁明をする機会が無い。
などです。
ビザ免除プログラムでは、ESTA(オンライン)での登録で、90日以内の滞在を可能にしています。ほとんどの短期滞在の場合、ビザ免除プログラムの対象国である日本からのアメリカへの渡航はこれで十分になります。
便利な反面、ESTAは長期滞在やビジネス目的の訪問には適していません。そのため、長期滞在やビジネス目的の訪問をする場合には、B-1/B-2ビザの取得を検討する必要があります。
ESTAはいろいろな理由によって、承認されない場合もあります。この場合も、アメリカに渡航する手段としてB-1/B-2ビザを申請する必要があります。
2. B-1/B-2ビザ
B-1/B-2ビザは、非移民ビザのひとつで、観光、ビジネス、治療、学習、家族訪問などの目的で使用されます。ほとんどの場合、1度の渡航で最大6か月までの長期滞在が可能です。しかし、B-1/B-2ビザの取得には、ESTAよりも申請費用や申請手続きに手間を必要とし、面接も課されています。
手続きが複雑で、敷居が高そうに見えるB-1/B-2ビザですが、ステータスが失効する前にできることもあります。例えば、
- 6ヵ月を超えて滞在が必要になった場合、延長申請をすることができる。
- アメリカに滞在しながら学生ビザや就労ビザへ変更の申請をすることができる。ビザ変更のために、日本に帰る必要は無い。
- 万が一、強制送還の対象になってしまった場合でも、正式な手続きを踏むので、弁明の機会も与えられる。
以上のように、ESTAとB-1/B-2ビザは、許容される滞在期間や目的、また受けられる恩恵が異なるため、訪問の目的や期間に合わせて、どちらのビザを取得するかを検討する必要があります。特に、長期滞在やビジネス目的の訪問をする場合には、B-1/B-2ビザの取得を検討することが重要です。